「MMRワクチン告発」日本上映中止と今後の取り組みについて(声明)

2018年11月9日
ワクチンパレードよびかけ人
吉川恵子 細部千晴
千葉県保険医協会(賛同団体)
会 長 岡野 久

各 位
「ワクチン防ぐことができる病気はワクチンで防ぐ」これは世界の常識です。 
しかし、1993年のMMRワクチン接種中止以降、わが国は20年もの空白が生じ、諸外国に有効なワクチンがあっても導入されず、多くの子どもたちが命を落としたり、重い後遺症で苦しんでいます。そこで私たちは2009年から「希望するすべての子どもたちにワクチンを」とパレードを毎年開催し、一日も早く、世界標準のワクチンが無料で接種でき、命と健康が守られる社会をめざして賛同団体の皆さんと共に取組んできました。 
 今回、2018年11月1日までの期間、映画「MMRワクチン告発」の公式ホームページには「日本の状況について」(出所:Cinema Libre Studio社)と題された動画が掲載されていました。動画では、37秒から数秒間、2014年に行ったワクチンパレードの写真と共に「1993年、国民の反対によりMMRワクチンは正式に中止されます」との字幕が映し出されます。真逆ともいえる字幕をつけたユナイティッドピープル株式会社(以下、「配給元」)へ強く抗議を行うとともに、ワクチンに対する誤解を広げ、国民の健康を損ねる結果へとつながる、映画「MMRワクチン告発」の上映中止を求め、通告する準備を進めていました。
 そうした中、11月7日夜、配給元の公式ホームページに「映画『MMRワクチン告発』公開中止」を知らせる情報が掲載されました(http://unitedpeople.jp/vaxxed/)。そこでは公開準備を進める中で1993年当時の日本の接種状況とアンドリュー・ウェイクフィールド監督側の説明に矛盾がありメッセージ追加等で対応してきた経過を説明。また、小児科医などと面談し、医学的な指摘を受け、「監督の主張は成り立たず、このような問題点が判明した以上、本作の劇場公開は適切ではないと判断し、劇場公開を取りやめる」と述べました。また、画像の無断掲載や字幕の誤りへの謝罪と当該画像をホームページから削除したとの記載もあったため、準備していた通告は行わず、国民の命と健康を守るための配給元の迅速な決断であったと歓迎します。
 ただ、日本語版で作成されたこの動画「日本状況について」(出所:Cinema Libre Studio社)は未だ米国の制作会社にあり、配給元をかえて公開されることを危惧しています。引き続き、当該動画の削除と上映中止を要請していきます。
 最後に、私たちはワクチンで防げる病気から国民を守るために、ワクチンに対して誤解を招くような情報や動きを監視し、予防接種行政が一歩でも前に進めるように、国民と共に取り組みを積み重ねていく所存です。

以上