75歳以上の窓口負担2割導入の自公「合意」に抗議する
~新型コロナウイルス感染拡大の下、負担増を続けるのか~

2020年12月10日
千葉県保険医協会
会長 岡野 久

 報道によれば、75歳以上の医療費窓口負担を原則1割から2割に引き上げることについて、年収200万円以上を対象にすることで自民党、公明党が合意したとされる。これが事実であれば、約370万人もの高齢者の窓口負担が2割になる。高齢者のいのちと健康を脅かす負担増をコロナ禍の下でも続ける自民党、公明党に強く抗議する。

新型コロナの教訓は高齢者ほど早期治療が大切
 新型コロナの感染拡大が続く中、受診控えによる疾病・心身の状態悪化も多数報告されている。新型コロナ感染者で重症化する割合が高いのが高齢者である。さらに、高齢者ほど高血圧、糖尿病などの基礎疾患を抱えている。窓口負担の引き上げは高齢者の早期治療の機会を妨げることになる。

高齢者の負担割合は3分の1でも不公平ではない
 そもそも75歳以上の年収に占める患者負担額の比率は、40代の3倍以上となっている。高齢者の負担割合が1割で、現役世代の3分の1であっても、決して不公平ではない。

現役世代の負担軽減は国庫負担の増額で
 政府は現役世代の負担軽減を負担増の理由にあげているが、年収200万円以上を対象に2割負担を導入しても現役世代の負担軽減は年約880億円、一人当たり約800円の減額である。新型コロナ対策で投じた補正予算を考えれば国が負担できない金額ではない。
現役世代の負担軽減は、後期高齢者医療制度への国庫負担割合の引き上げを検討すべきである。

 今、必要なのは、感染拡大の防止と医療体制の確保に全力を挙げるとともに、医療や介護の負担を軽減し、すべての人が安心して医療と介護が受けられるようにすることである。

 75歳以上の医療費窓口負担2割導入の自公「合意」撤回を強く求める。