千葉県保険医新聞2018年6月10日号(第668号)

薬の副作用と服用の留意点~ヘルパー向け医療セミナー開く~


介護事業所や老人ホームの責任者、ケアマネらを対象にした医療セミナー(左)
/同セミナーで、薬の主作用、副作用や高齢者が服薬するうえでの留意事項を解説する光永理事(右)
=5月24日・協会会議室

 
 地域医療部では地域医療・介護体制の充実を図る目的で「ヘルパー向け医療セミナー」を昨年の秋から5回シリーズで企画している。3回目の今回は5月24日、協会会議室で「高齢者に代表的な薬とその副作用と服用の留意点」と題して開き、光永伸一郎氏(協会地域医療担当理事)が講師を務めた。当日は、県内の介護事業所や老人ホームの責任者、ケアマネジャー、看護師、介護職員など39人が参加した。
 最初に光永氏は「今日のセミナーは皆さんがどんな事を知りたいか、わからないか、不安に思っているのか、を解消して、役に立って帰れる会にしたい」と趣旨を説明。
 その後、高齢者のための薬の知識として、人間が薬を飲んだ後にどのような臓器を経て代謝されるのかを詳説。その中で腎臓に着目し、「血液をろ過して老廃物を排泄する腎臓、その機能が悪い人は大勢いる。高齢者ではその機能が落ちることにより、同量の薬を飲んでも、性別・年齢・体重によって、作用が数倍違うこともある」と解説した。
 また、薬の主作用と副作用の考え方についても、「薬局からもらう薬の情報用紙には、多くの副作用情報が書かれている。我々医師は、その薬の主作用である『得』と副作用である『損』の頻度を秤に掛けて、患者の病態に合った薬を損得勘定しながら処方をしている」と説明。
 更に、家族や介護員による観察の重要性にも触れ、利用者の薬が変更されたことによる変化(良くなった、悪くなった)という情報を、みんなで共有して看ていくことが重要であり、介護員も医療・介護チームの一員である、と話した。
 その他、薬の飲み合わせや飲み方について説明すると共に、参加者から出された多くの質問に対応して終了した。