千葉県保険医新聞2018年8月25日号(第673号)

○歯初診・外来環の施設基準研修会に576人 院内感染防止、医療事故対策等を学ぶ


▲576人が参加した「院内感染防止対策」及び「歯科外来診療環境体制加算」の歯科診療報酬施設基準にかかる研修会



研修会の各分野で講師を務めた3講師。柴原孝彦氏(左)、福田謙一氏(中)、石毛清雄保険部長(右)

 協会は7月21日に三井ガーデンホテル千葉で「初・再診料の施設基準にかかる院内感染防止対策研修会」と「歯科外来診療環境体制加算の施設基準にかかる研修会」を開き、576人が参加した。
 「初・再診料の施設基準にかかる院内感染防止対策研修会」は東京歯科大学口腔顎顔面外科学講座教授の柴原孝彦氏が講師をつとめ、「歯科外来診療環境体制加算の施設基準にかかる研修会」では東京歯科大学口腔健康科学講座教授の福田謙一氏と石毛清雄協会保険部長がつとめた。
 まず、「初・再診料の施設基準にかかる院内感染防止対策研修会」では柴原氏が「歯科診療室における感染症対策」と題し講演。冒頭、感染症対策が施設基準になったことからも医療機関での感染症対策がますます重要になってきていると述べた。対策の基本としてCDC(米国疾病管理予防センター)のガイドラインを紹介。続いて、歯科領域で注意すべき特殊感染症について特徴点を述べた。また、「全ての患者さんは何らかの病原体に感染しているという前提で対応するのが標準予防策だ」と解説。その後、主な感染経路を説明し、「手洗い消毒や個人防護具の装着や清潔な環境の整備など具体的な感染予防対策が重要だ」と述べた。
 続いて、「歯科外来診療環境体制加算の施設基準にかかる研修会」ではまず、福田氏が「偶発症発生時の緊急対応」と題し講演。患者の状態が急変したときの行動アルゴリズムについて、チャート図を示しながら解説。その後、麻酔後の状態の急変など実際に歯科医院で起こった症例を挙げながら説明。患者の体動を確認し、必要に応じて胸骨圧迫(心臓マッサージ)の実施やAEDを使用するよう解説。「AEDを自院に設置していない場合、近隣のどこに設置してあるかを把握しておくことが重要だ」と述べた。福田氏は緊急時でも適切に対応できるよう準備しておくようアドバイスした。
 その後、石毛氏が「医療事故対策等の医療安全対策~日本医療機能評価機構の事例集から~」と題し講演。スケーラーの接触による火傷、別部位の削合、印象材や補綴物の誤飲、針刺し事故やタービンの落下による刺傷など実際起こった事例を紹介し、事故が起こった要因と改善策を述べた。