千葉県保険医新聞2018年9月10日号(第674号)

県下で風しん流行
40代から50代男性が多く報告



 千葉県感染症情報センターの報告によると8月29日現在、県内の風しんの患者数は84人と全国で最多となり、昨年1年間の8人の10倍を超え感染の拡大が続いている。
 患者数の内訳では男性が68人で全体の8割を占め、このうち40代が28人、50代が17人と40代から50代を中心に感染が広がっており、女性では20代が7人と最も多くなっている。さらにワクチンについては接種していないか、接種したかどうかわからない人を合わせると78人と全体の9割を超えている。
風しんは「発熱、リンパ節の腫脹、全身に細かい発疹」が出現するというのが典型的な臨床症状であるが、「それらがそろわなくても風疹の反応がでた」との例も報告されている。

 協会では医科会員には8月27日付で、歯科会員には8月31日付で、風しんを見逃すことがないよう慎重な診断を求める緊急FAXを行った。
 医科会員には、患者さんを診察し、「怪しいと思ったら」左上を参考に、PCR検査に必要な検体(①血液《EDTA採血管で全血2ml》 ②咽頭ぬぐい液 ③尿(10‌ml)、④IgM採血 血液《全血2ml》を確保し、保健所へ報告する。と同時に、IgM採血の提出もお願いした。また歯科会員には、口腔内とあわせて全身状態をよく診ていただき疑われる場合には、速やかに医科診療所への受診を促すよう求めた。
 なんといっても心配なのは、妊娠初期の妊婦さんが罹患し、胎児に感染して先天性風疹症候群を発症することである。待合室での隔離も考慮し、診察を行ってほしい。詳しくは管轄の保健所へ相談をお願いしたい。
風しんは発熱や発疹などの症状が出るウイルス性の感染症で、妊娠中の女性が感染すると赤ちゃんの目や耳、心臓などに障害が起きるおそれがある感染症である。今後妊娠の可能性がある女性だけでなく、妊婦の家族などが周りにいる人、風しんに感染した経験がなくワクチンを2回接種した記録もない人は、ワクチンの接種をするよう勧めていただきたい。