千葉県保険医新聞2018年10月10日号(第676号)

予防接種を推進する会・ちばと県小児科医会が緊急要請


▲「推進する会」と県小児科医会は連名で熊谷俊人千葉市長へ「風疹の流行に関する緊急要望書」を提出。
写真は左から布施良貴市議、熊谷市長、原木真名氏、太田文夫氏。=9月6日・千葉市役所市長室(左)
▲熊谷市長へ提出した緊急要望書

風疹対策で熊谷俊人千葉市長へ建言

 千葉市及び千葉県を中心に首都圏で風疹が流行している。9月26日現在、千葉県では届出数が179例となり、全国で最も多く、昨年の20倍を超え今後も増え続けることが懸念されている。かつての流行では、いったん始まると患者発生数は約1年後くらいにピークに達し、流行収束までには概ね2年はかかっている。2020年に、東京オリンピック・パラリンピックの一部競技を開催する千葉市としてはこの流行を見過ごすわけにはいかない状況になっている。
 このような情勢のもと
9月6日、協会が団体加盟する予防接種を推進する会・ちば(以下「推進する会」代表・中山義雄氏)と千葉県小児科医会(会長・佐藤好範氏)が連名で千葉市役所市長室において、熊谷俊人市長へ「風疹の流行に関する緊急要望書」を提出した。当日は「推進する会」の世話人で県小児科医会理事の原木真名氏、同じく同会理事の太田文夫氏ら3人が赴き、熊谷市長が直接対応し、布施良貴議員が同席した。
 要請では冒頭、原木氏から「今回の流行は80%が男性で特に30 代~50代が中心となっている。この世代は制度上ワクチン接種を受けられなかった世代で、予防接種行政の不備が招いた当然の結果ともいえる。繰り返される風疹や麻疹の『輸入感染』を防ぐためには、一刻も早く抗体価の低い世代に対してMRワクチン(麻疹風疹混合ワクチン)の接種を実施し、社会全体で防疫体制を強化することが重要である」と説明し、公費助成があると接種率の引き上げにつながるとした。
 また、成人対象者に接種を受けやすい機会づくりとして、夜間、休日に保健所、休日救急診療所などでの接種の機会を設けることなどを求めた。その他、2020年オリンピック・パラリンピック開催に関係する職種への、MRワクチンの接種確認を行うことや小児の2回のMRワクチンの接種率を100%に近づけるよう努力することを求めた。
 これに対し、熊谷市長は「2020年のオリンピック・パラリンピックを迎える千葉市として安全安心の大会となるよう、感染症対策に取り組んでいきたい。産業医や医師会の協力を得ならが成人男性の接種率を上げられるように早めに施策をやっていきたい」と述べた。