千葉県保険医新聞2019年4月25日号(第688号)

「予防接種を推進する会・ちば」が総会
新代表に猪股弘明氏

 
 3月27日、協会が団体加盟する「予防接種を推進する会・ちば」(代表:中山義雄氏・習志野市)は第6回目となる定期総会を千葉市生涯学習センターで開いた。当日は世話人を中心に28人が出席した。
 総会では2018年度活動報告を行い、恒例の第6回市民公開講座を県小児科医会と共催し70人が参加したことや3月8日の国際女性デーに際し、子宮頸がんから日本の女性を守るメッセージを送付したこと等が報告された。
 また2019年度の活動方針では「今年度も千葉県の予防接種、ワクチン接種を推進し、予防接種で防げる病気(VPD)から県民を守るために活動をする」ことを位置づけ、新たに定期接種である「子宮頸がんワクチンの接種率向上を図るために啓発を推進する」項目が追加され、続いて19年度役員案が提案された。19年度からは副代表の猪股弘明氏が代表を務め、引き続き黒崎知道氏、中山義雄氏が副代表として会の運営を支える体制が了承された。その他決算案・予算案の各議案も満場一致で採択した。

▲予防接種を推進する会・ちばの定期総会で行われた記念講演は、市民公開講座として行われた。3月27日・千葉市生涯学習センター

記念講演で「大人にも接種を」呼びかけ

 総会終了後は、国立がん研究センター中央病院感染症部感染制御室長の岩田敏氏を講師に迎え、「最近話題となっているこどものワクチン、おとなのワクチン」のテーマで記念講演を行った。
 岩田氏は、はじめに「ワクチンで防ぐことのできる疾患(Vaccine Preventable Diseases;VPD)はワクチンで防ぐのが感染制御の原則」だと話し、薬剤耐性(AMR)対策アクションプランの中にも、感染予防・管理としてワクチンによる予防・感染防止対策も明記されていることを紹介した。
 講演では、特に流行性耳下腺炎(以下、おたふくかぜ)や百日咳について詳しく説明した。おたふくかぜの合併症である難聴は治ることはなく、聴力レベルも重度、高度以上が多く、非常に大きな問題であると指摘、諸外国における同ワクチンの接種状況をみても117か国で定期接種されており、先進諸国で接種していないのは日本だけである、という点も示しながら、ワクチンで防ぐべき疾患であると訴えた。
 また、百日咳については、年長児や大人の罹患が増えており、ワクチン接種前の子どもにもうつってしまう可能性もあり問題だと指摘した。いずれも「子どもだけでなく、おとなへの予防接種も必要だ」と強調した。

▲講師の岩田敏氏