千葉県保険医新聞2019年9月10日号(第695号)

20年診療報酬改定 中医協の議論、本格化

保団連、改善要求項目まとめる

 中央社会保険医療協議会(中医協)の20年診療報酬改定論議が本格化している。7月24日の中医協では秋からの具体的な議論を進めるにあたって、これまでの主な議論と論点整理が行われた。一方、保団連は、「2020年度診療報酬改定に向けた保団連要求」を7月に公表した。秋からの議論が始まる前にこの間の中医協の動きを追ってみた。

 7月24日の中医協では、それまでの議論を「第1ラウンド」として、①患者の疾病構造や受療行動等を意識しつつ、年代別の課題の整理 ②昨今の医療と関連性の高いテーマについての課題の整理が行われた。
 ①のテーマでは、乳幼児期~学童期、思春期、周産期、青年期~中年期、高齢期、人生の最終段階、に分けて、診療報酬のあり方を考えることが提示された。②では、「患者・国民に身近な医療」、「働き方改革と医療」、「科学的な根拠に基づく医療技術の評価」、「ICTの利活用、医薬品・医療機器の効率的かつ有効・安全な使用等」、「地域づくり・まちづくりにおける医療」、「介護・障害者福祉サービス等と医療の連携」、「診療報酬に係る事務の効率化・合理化及び診療報酬の情報の利活用等」の在り方等を見据えた対応、といった観点が出されている。
 これらの観点に基づき、これまで中医協で議論が行われ、秋からは、外来・入院・在宅・歯科・調剤という個別テーマに分けて具体的な診療報酬改定議論が進められることとなる。
 こうした動きに合わせ、保団連では「診療報酬は医療機関の経営原資のみならず、患者の受ける医療の水準を決定づけるものであり、社会保障の充実のためには引き上げが欠かせません」として、7月に「改定要求」をまとめた。医科歯科共通した主な要請項目は別掲の通りであるが、これとは別に医科歯科の個別の要求項目が詳細に提示されている。協会・保団連では秋に向け、診療報酬改善のためにこれら要求項目実現に向け、国会議員、厚労省に働きかけを行っていく予定。
 なお、「診療報酬改定に向けた保団連要求」は、保団連ホームページで見ることができるので、参考にされたい。



2020年診療報酬改定に向けた保団連医科・歯科共通改善要求(主なものを抜粋)
・技術料を中心に10%以上診療報酬を引き上げること
・初・再診料など基本診療料を適正に評価し、医科歯科間にある格差の解消をした上で引き上げること
・改定が円滑に実施できるよう、告示から実施までの周知期間を 社会的な常識に照らして必要な期間保証すること
・点数表を簡素化すること。また、カルテへの詳細な記載義務の見直しや、同意書を廃止すること
・安全性、有効性が確立した医療技術等は適正に評価して速やかに保険導入すること
・施設基準は人員、設備等の規定を設けなければ医療提供に支障をきたすものに限定すること、等