千葉県保険医新聞2019年10月10日号(第697号)

数百の会員が被災
台風15号、全県で猛威 停電・断水による休診多数



支柱だけになった医療機関の看板(左)、天井パネルが落ちた医療機関の天井=9月19日

 9月9日の台風15号の上陸から1ヶ月。協会ではFAXや電話、直接訪問などを通じ、全会員規模で被災状況の把握に努めている。中間集計の段階だが、一部損壊など診療所及び自宅の被害は数百軒に上っている。建物に被害はなくても、今回の被害の特徴である長期停電により休診を余儀なくされた医療機関も多い。協会では、関東各県の保険医協会の事務局の支援も受けながら、引き続き被災状況を精査するとともに、被災医療機関へ訪問しお見舞金を届けている。

協会、国に要請書
「9日から停電のため休診していた。既に復旧して診療再開したものの、固定電話とFAXが使えない。窓ガラスもところどころ割れ、屋根も壊れて二階に浸水している」、「診療所は停電、床上浸水。看板が飛んでなくなってしまった。自宅は停電、断水。17日まで休診」、「電話線が切れてしまったので固定電話が繋がらず、患者からの電話もこない。インターネットも繋がらなくて、情報不足。携帯も圏外で通じない。先行きがわからなくてとても不安」、「停電のため温度管理が不可となり、公・私費ワクチン全て廃棄、PC及びレセコン使用不可のため休診せざるを得なかった」、「自宅や診療所の倉庫が倒木や強風で全壊、半壊。ブロック塀も壊れた」―――協会に寄せられた被災状況のアンケートにはこうした声が多く寄せられている。これまでにない長期にわたる停電・断水は医療機関にとって大きな影響を及ぼし、特に歯科医療機関は致命的であった。

■ 医療機関被害に対し国に要請
 こうした状況を受け協会は9月20日、安倍晋三首相、田中和徳復興相、 加藤勝信厚労相あてに 「台風15号における医療機関被害に関しての緊急要請」を文書にして送った。
 要請書では、台風15号により甚大な被害を受けた県内医療機関に対して、①医療活動が円滑に行えるよう人的、物的支援を早急に組織すること、②被災した保険医療機関が早急に復旧できるよう緊急対策を講じること、③被災した保険医療機関が、その後の運営に困らないよう対策を講じること、等を求める内容になっている。
 県議会では9月27日、「令和元年台風15号に関する意見書」が全会一致で採択された。激甚災害に指定することや東電に対し、早期の完全復旧と正確な情報提供を強く働きかけること、被災者の安全・安心を確保し、早期の復旧を実現するため、罹災証明の発行、保健師等による健康管理等のマンパワーを確保すべく、引き続き人的支援を実施すること、等々を求めている。

■ 関東各都県の保険医協会、保団連から支援
 被災医療機関への訪問活動や被災アンケートの集計作業などを支援するために、協会には各地から支援がきている。9月18日には全国保険医団体連合会(保団連)の住江憲勇会長が協会を激励に訪れるとともに、被災医療機関を事務局とともに訪問。被災した会員をお見舞いした。この他、同連合会の事務局、東京保険医協会、神奈川県保険医協会の事務局も人的支援として、訪問活動へのご協力をいただいている。

■ 被災医療機関は協会に連絡を
 協会には引き続き被災状況を伝えるFAXが届いている。まだ、被災状況を連絡されていない会員の先生方は至急連絡をお願いしたい。