千葉県保険医新聞2019年12月10日号(第701号)

県歯科技工士会と懇談

歯科技工士の育成、技工料問題で意見交換
 協会は11月7日、協会会議室において千葉県歯科技工士会との懇談を行った。今回の懇談は協会からの要請に応えた会で10年ぶりの開催となった。当日は技工士会からは下門豊副会長、高橋幹夫専務、協会から宇佐美、野崎副会長、石毛理事、他事務局が出席した。

 開会にあたり宇佐美副会長から「今回はお忙しいなか、久しぶりに歯科技工士会と懇談の機会をいただき、感謝申し上げたい。先般、当会で行った歯科技工所アンケートでは県内の歯科技工所の9割に後継者がなく、経営を継承することができないとの悩みが聞かれた。また働き方改革が叫ばれる中で、長時間労働を強いられており、可処分所得は平均300万円という数字もある。安心してよい歯科医療を提供している歯科医療従事者として、この状況は看過できない。今回の懇談では歯科技工士の育成等、歯科技工料の問題等に対する情報交換を行いたい」と挨拶した。
 その後、協会からは①歯科技工所アンケート結果から見える課題、②歯科技工問題に対する協会・保団連要求、③第7回歯科技工の養成・確保に関する検討会概要、④歯科技工士の実態改善のための要望、の4点について報告。懇談では歯科医療機関と歯科技工所の経営がともに成り立つためには、窓口負担の軽減と歯科技工物の保険点数決定プロセスの改善、適正な委託技工取引を実現させるために、実効的な制度の確立が重要であることなど意見交換した。
 また、歯科技工士会から近年導入されたCAD/CAM作製のオペレーターの専門外の従事状況の問題や2018年歯科技工士実態調査の結果等、歯科技工士をとりまく最近の情勢などの報告があった。特に、歯科技工士学校卒業後、歯科技工士として勤務する方は2割をきっており、離職や転職など、歯科技工士の労働環境の改善は過酷な状況であることを改めて再認識する機会となり、歯科技工士を養成するための助成金創設等の課題が明らかとなった。最後に今後もこうした懇談を定期的行い、情報交換を行っていくことを確認し閉会した。
 なお、後日千葉県技工士会から11月28日に行う「保険でより良い歯科医療を求める署名提出決起集会」へメッセージが寄せられたので、紹介する。
 「保険でより良い歯科医療を求める署名提出決起集会」のご盛会をお慶び申し上げます。日頃より千葉県歯科技工士会に対しご指導ご鞭撻を賜り感謝申し上げます。
 歯科医療の診療報酬の底上げが叶い、患者様の負担軽減、そして歯科医療従事者の経済的不安の解消を願い、運動の発展をご祈念申し上げます。


県歯科技工士会の下門副会長(中央)、高橋専務(右から2人目)と懇談する宇佐美・野崎両副会長、石毛理事=11月7日・協会会議室