千葉県保険医新聞2020年11月10日号(第721号)

VPDから守る予防接種施策を田村憲久厚労相へ要請
 11回目のワクチンパレードオンラインで全国を繋ぐ

 「希望するすべての子どもにワクチンを!オンラインワクチンパレード2020」実行委員会(協会も団体加盟)は、10月8日、衆議院第二議員会館第一会議室で、同パレードを行った。今年で11回目を迎えるパレードは新型コロナウイルス感染症感染拡大の防止のため、全国各地をオンラインで繋ぎ、加盟する10団体の他、各地の患者会、市議会議員、国会議員らの発言や応援メッセージも届き、賑やかなリレートークイベントとなった。
 会場では、開始前にワクチンパレードの10年間を写真で振り返る動画が放映。映像でこの間の運動を振り返った。その後、ワクチンパレード実行委員会事務局の吉川恵子氏(協会事務局長)が挨拶。続いて司会を細部小児科クリニック院長で子ども支援ネットワークの細部千晴氏が務め、元気いっぱい、テンポよく患者会メンバーにバトンをつないでいった。各地の患者会からは、当事者や保護者の皆さんがVPD(ワクチンで防げる病気)はワクチンで防ぐことの大切さ、感染症の怖さを映像やフリップボードで解説し、予防接種に関する理解をより一層深めた。


▲団扇、プラカードを掲げアピールする参加者=10月8日・衆議院第二議員会館

 パレード終了後、厚労省へ移動。田村憲久厚生労働大臣と直接面談し、10団体と医師4名の連名による共同要望書を提出した。
 冒頭、「VPDを知って、子どもを守ろうの会」の菅谷明則理事長が「VPD(ワクチンで防げる病気)から守るための予防接種施策に関する要望書」の趣旨を説明し、「本年は新型コロナウイルス感染症の流行の影響で小児のワクチン接種率が低下する事態となり、今後、集団免疫の破綻をきたすおそれがある。新型コロナウイルス感染症にはワクチンや治療薬がなく三密対策と手指消毒の徹底に限られるが、VPDはワクチン接種で確実に発症や重症化を防ぐことができる。引き続き、国民の命と健康を守る予防接種施策の更なる推進お願いする」と強く要請した。
 これに対し、田村厚労大臣は「コロナ禍でワクチン接種が子どもたちに感染することを恐れて、接種が進んでいない状況だが、逆にインフルエンザワクチンはすごい勢いで予約が殺到している」と指摘。国として、子どもと高齢者の分は確保はもちろん、保護者の接種分など供給についても注視している姿勢を示した。また、「わが国は予防接種について非常に前向きな所と前向きではない所のバランスが大きすぎる点があるのではないか。ワクチンの有用性は証明されている一方で、接種によって副反応がないわけではない。国民全体でワクチンの有用性をしっかり理解した上で、予防接種を行うことが本来恐ろしい疾病から子どもたちの身を守ることにつながる」と見解を示した。
 さらに要請団は、子宮頸がん、おたふくかぜのワクチンについても施策の推進を要請した。
 要請後、厚生労働省記者会で会見を開き、要請内容や大臣の見解についてマスコミ発表した。。


▲田村厚生労働大臣(右から6人目)へ10 団体と医師4名の「共同要請書」を提出した。古屋範子衆議院議員(右端)に懇談の仲介をいただいた=10月8日・厚生労働省大臣執務室県議会棟