千葉県保険医新聞2021年7月25日号(第736号)

子どもの健康へ影響は 受診に必要な環境整備を  
新型コロナ・診療影響第8弾調査結果概要を 記者会見
 
  7月14日、協会が実施した「新型コロナウイルス感染症による日常診療への緊急アンケート」、「新型コロナウイルスワクチンの接種体制・接種状況等に関する自治体アンケート」、「2020年学校健診後治療調査(千葉県版)」の3つの調査結果の概要をまとめ、県庁記者室で記者会見を開いた。
 宇佐美宏、野崎泰夫両副会長、黒木春郎理事、事務局が会見に臨み、NHK、千葉日報、千葉テレビ、朝日新聞、読売新聞、毎日新聞の6社が出席した。

○経営実態調査
 黒木理事は、アンケート回答で小児科、耳鼻咽喉科の約8割が患者減で、受診控えが1年以上継続する状況について、経済的支援の他、「小児科の施設数も減少しており、地域医療を守る視点での対策が重要」と述べた。
○接種状況調査
 接種体制・接種状況を聞く自治体アンケートについて「全自治体で個別・集団接種が行われているが、7月までに65歳以上の高齢者の2回接種が完了する見通しの自治体は10自治体にとどまる。ワクチンの供給不足や予約、キャンセル手続きの混乱が障壁となっている」と事務局が報告した。
 黒木理事は接種医師の立場から「個別接種を行うにあたり事務作業の煩雑さがあり、一般診療を犠牲に行っている。一番大きいのはワクチンの供給問題だ。マクロにみれば、日本が自国でワクチンを生産することができていないに尽きる。これまでのワクチン政策の問題点がコロナで顕在化したのではないか」と指摘した。
○学校健診後治療調査
 学校健診後治療調査について、県内小・中・高・特別支援学校へアンケートを送付。コロナ禍における子ともたちの健康状態、健診人数、要受診人数、未受診人数などを尋ねた。「健康状態に関する保護者の理解不足」、「コロナの影響で児童の未受診率が増加している」などの回答や視力低下のまま放置し、受診した際に両眼が網膜剥離になった痛ましい事例が寄せられたことを報告した。
 野崎副会長は、協会作成のポスターを紹介し「学校での歯みがきは重要。密を防ぎ、時間差で行って欲しい」。宇佐美副会長は、「全国調査も協会調査と同様、肥満の増加、口腔内状況の悪化が多いことがわかっている。子ともたちが必要な受診ができるよう環境整備を求めていく」と訴えた。
 

▲野崎・宇佐美両副会長、黒木理事(左から)