千葉県保険医新聞2022年3月10日号(第749号)

新型コロナウイルス感染症による影響調査結果について県庁で会見
コロナで患者減・複数科に影響  依然厳しい医院経営

  2月22日、協会は、「新型コロナウイルス感染症による日常診療影響調査結果」について、県庁で会見を開いた。今回の調査は、昨年12月に実施し、2021年6月から11月までの各月の外来患者数と保険診療収入について、新型コロナウイルスまん延第1波・第2波の時期である20年同月とで比較した。今回で10回目。
 会見には、宇佐美宏副会長、黒木春郎理事らが臨み、NHK、千葉日報、毎日、朝日、読売、共同通信の6社が出席。NHK、千葉日報で大きく報じられた。
 調査した21年6月以降は、ワクチン接種も進んでいたが、「変わらない」、「減った」との回答が約7割で医療機関の経営はより一層深刻な状況であることが浮き彫りとなった。
 また、これまでのアンケート調査では、小児科や耳鼻科の患者減が顕著にみられたが、今回は多科に渡って受診控えが発生していたことが特徴であることを事務局から報告した。

報道陣へコロナを「正しく怖がって欲しい」
 
 黒木理事は小児科医の立場から「定期接種のワクチン接種率の低下」を問題提起。神奈川県ではMRワクチンの接種本数を19年と20年とで比較したところ、2回目の定期接種が約53%であったことを挙げ、「受診控えの象徴ではないか」と主張。検査キットの不足、発熱外来を行っている医療機関が少なく、集中が偏り、地域医療に混乱が起きていると指摘した。
 次に宇佐美副会長は、保団連が昨年に行った2021開業医の実態・意識基礎調査結果に触れ、受診控えによる患者さんの症状の重症化について言及。医科では健診に来られず病状の発見が遅れてしまったケース、歯科ではう蝕の進行による抜歯や抜髄せざるを得ないケースなどを紹介。歯科開業医は平均年齢が低いにもかかわらず、閉院件数が多く「このままでは患者さんも医療機関も苦しくなる」と懸念を示した。
 この他、医科歯科同様に診療報酬のコロナ特例加算の拡充や支援金の追加など医療機関への直接的な支援、コロナワクチン接種の委託費用の非課税扱いなどを求めた。
 報道陣に対して、「医療機関は感染対策を徹底しており、体調が悪い時は我慢せずに受診して欲しい。コロナを過剰に怖がるのではなく、正しく怖がって欲しい」と訴えた。