千葉県保険医協会

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現在、会員数4,251名(23年10月1日現在)保険医の生活と権利を守る取り組みを行っています。

千葉県保険医協会は、保険医の生活と権利を守り、国民医療の向上をはかることを目的として1972年(昭和47年)に誕生しました。
診療報酬請求、患者さんとのトラブル、税務関連、法律相談、共済制度への加入など、医院経営全般のご相談に対応しています。

レセプトに関して不明な点や疑問があるとき

患者さんとのトラブル、 または紛争が起きそうなとき

個別指導・監査や税務調査があるとき

税務・労務管理でわからないことがあるとき

共済制度へ加入したいとき

法律相談を受けたいとき

協会に入るメリット

協会のメリットとは、ひと口に言って、全ての活動が開業保険医に直接役立つ活動であるということです。
そしてその全ての活動に、先生方が自由に参加し、自由にものが言えるということです。
このことを前提に、協会ではこれからご紹介するような色々な事業を行っています。すべてが開業保険医の診療とくらしに必要なことばかりなので、協会のサポートをどんどんご利用いただき、メリットを先生ご自身でつかみ取って下さい。
協会の事業がここまで広がったのも、実は先生方の強いご要望とご支援があったからです。

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2024.10.17 日本被団協のノーベル平和賞受賞をお祝いします

2024 年のノーベル平和賞を日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が受 賞されました。私たち千葉県保険医協会は、「核戦争の防止と核兵器廃絶が現代 に生きる医師の社会的責任」として、 署名や講演会の取り組みを行ってきた団体 として、心よりお祝いを申し上げます。
ノーベル賞委員会は、その授賞理由を、「核兵器のない世界を実現するための 努力と、核兵器が二度と使用されてはならないことを証言によって示してきた こと」を評価し、そうした活動を通じて「核兵器の使用は道徳的に容認できない という強力な国際規範」=「核のタブー」の形成に貢献してきたことを挙げてい ます。

また、被爆者の方々が、「筆舌に尽くしがたいものを描写し、考えられないこ とを考え、理解を超えた苦痛を何とか理解する手助け」し、「肉体的な苦しみと 悲痛な記憶にもかかわらず、自らの経験を平和への希望と約束を育むために用 いることを選んだ」として、その証言活動を高く評価しています。 私たちもこの崇高な授賞理由を心にしっかりと刻み、この国際規範の一層の 形成に寄与したいと思います。
受賞の瞬間に、広島の会見場には被団協 ・ 箕牧代表委員と高校生平和大使のみ なさんが同席していました。被爆者の方々の「証言」と「経験」がおそらく引き 継がれているのでしょう。 その広がりはまだ、 わずかなものかもしれませんが、 確実に新たな世代に、メッセージとして受け継がれていくことと思います。
「核のタブーは人類にとっての平和な未来の前提条件」とノーベル賞委員会 は明言しました。今回の被団協の平和賞受賞が、この「平和な未来の前提条件」 の拡大を大きく促すことを期待したいと思います。

2024.10.13 今次診療報酬改定の不合理是正と速やかな期中改定を求める
内閣総理大臣 石破 茂 殿
厚生労働大臣 福岡 資麿 殿

●抑制ありきの低医療費政策の転換を強く求める

2024 年度診療報酬改定は医療サービスの質の向上や医学的根拠よりも、財務省の意向で医療費抑 制政策が優先された大変不合理なものであった。改定率は本体+0.88%のうち使途の限定されない 財源は+0.18%に限られた上、後に述べる3疾患に対する医学管理料の適正化等で-0.25%とされ てしまった。
また投薬、検査等の広範な分野で汎用点数が引き下げられ、医科内科診療所を中心に 実質マイナス改定であった。診療報酬は言うまでもなく医療機関の経営原資のみならず、社会保障 として患者の受ける医療や介護の水準を決定付けるものである。低医療費政策は患者に低水準の医 療を押し付けることと同義である。
現場を無視した低医療費政策の即時転換を求める。



●諸物価高騰への対応と更なる賃上げのために基本診療料の大幅引き上げを求める

2024 年度診療報酬改定では「賃上げ」への対応として初・再診料等、入院基本料等の基本診療 料がわずかに引き上げになったが、そもそもこれまで医療機関の経営原資である基本診療料が低す ぎたことが根本問題であり、「賃上げ」どころか今般の物価高騰への対応にも足りず医療現場は窮 状に喘いでいる。
諸物価高騰等への対応のため、一刻も早く基本診療料の大幅な引き上げを行い、 医療機関が安心して診療できる体制を構築することを求める。



●不合理極まりない高血圧、脂質異常症、糖尿病の生活習慣病管理料への強制誘導

2024 年度診療報酬改定で特定疾患療養管理料の対象から高血圧、脂質異常症、糖尿病の3疾病 が外れ、受け皿として生活習慣病管理料(Ⅱ)333 点が新設された。同管理料は外来管理加算や特 定疾患処方管理加算が包括されたため、特定疾患療養管理料算定と比較して保団連調査では月 1 回診療で▲13点、月2回診療の場合、▲340点の減額とされている。加えて処方箋料も8点引き下 げられ、内科系診療所経営に大打撃を与えている。
また、千葉県保険医協会が行ったアンケート調査でも、算定要件である患者の同意取得や療養計 画書の説明のため、改定前と比較して診療時間が増加しているにも関わらず、減収となったという 回答が多く寄せられた。アンケート調査では算定要件で診療時間が長くなりスタッフの負担が増え たのに減収を強いられ困惑している医療機関の声が多く寄せられた。 医療現場に無用な混乱と負担 を持ち込んだ責任は重大と言わざるを得ない。
ただちに特定疾患療養管理料の対象から糖尿病、高血圧症、脂質異常症の3疾患を除外すること を速やかに見直し、 さらに改定前同様に生活習慣病管理料と外来管理加算および特定疾患処方管理 加算の併算定を認めることを求める。
以上は改定内容の不合理の一部に過ぎないが、国は期中改定や柔軟な運用なども含め、速やかな 不合理是正を行うべきである。

以上

2024.10.02 マイナ保険証利用実績が低い施設に不当な圧力をかける個別的な働きかけの中止を求める

厚労省は8月30日に開催した第 181回社会保障審議会医療保険部会で、マイナ保険証の さらなる利用促進の取り組みについて追加の提案を行った。内容は、マイナ保険証の利用実 績が低い医療機関・薬局に対する個別アプローチと、マイナ保険証を基本とする仕組みへの 円滑な移行を見据えた周知広報であり、さらなる利用促進に向けて梃入れを図るものとな っている。

5月からの集中取組月間で多くの施設がPR に協力したにもかかわらず、7月時点の利用 実績は11.13%にとどまった。これはPR 不足によるものではなく、患者がマイナ保険証の メリットを実感できず現行の健康保険証による受診を選択したという当然の結果に過ぎな い。本会は、医療機関に利用率低迷の責任を押し付け、不当に圧力をかける推進策に強く抗 議し、即刻中止を求める。



低利用率の施設は「療担違反の恐れ」と威圧

厚労省は提案の中で、利用実績が著しく低い医療機関を取り上げ、「患者がマイナ保険証 を使う機会を奪っている」可能性を示唆し、そうした場合には療養担当規則違反となる危険 性にまで言及した。この指摘に対しては同審議会で、診療側の委員から「威圧的な表現」と 不快感を示す発言が出されたが、まさに医療機関をマイナ保険証推進のツールとして位置 づけ、利用実績の低い施設を障壁とみなす姿勢が表れたもので断じて許されない。また、オ ンライン資格確認によるトラブルが発生する中、患者に10割負担を押しつけないために現 行の健康保険証による受診を勧奨することは診療をスムーズに行う点で合理的であり、利 用促進に反する行為とはいえない。



厚生局からの個別働きかけは不当 PR は義務ではない

また、具体的な働きかけとして、利用実績が著しく低い施設に選定された旨をメール等で 事前通知した上で、厚生局を通じて個別事情を確認することが提案された。厚労省は医療機 関によるPR の状況について「利用促進にあたり困ったことがあるのではないか」と懸念し、 必要な支援を検討しているようだが、問題認識のピントがずれていると言わざるを得ない。 そもそもPR への協力は任意であり、利用実績が上がらないために厚生局から指摘を行う のは不当な圧力だ。診療と無関係の実務負担を強いられる合理的な理由は一切ない。

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