声明・主張・談話
- 2026.03.26 アメリカとイスラエルによるイランヘの攻撃に強く抗議し、 日本政府としてアメリカ・イスラエルへ外交的解決を要請するよう求める
内閣総理大臣 高市 早苗 殿
千葉県保険医協会
会長 岡野 久核問題の外交的解決をめぐり、アメリカとイランで協議が続いていた最中の2月28日、アメリカとイスラエルはイランヘの攻撃を開始した。また、イランの最高権力者の座にあったハメネイ師を殺害した。
外交による決着を待たず、核協議からわずか2日後の大規模軍事攻撃の開始は、これまでの外交努力を無にするものであるばかりか、国連憲章と国際法違反の先制攻撃であり、許されない暴挙である。また、主権国家の指導者の一方的な殺害は、いかなる理由があろうとも許されない。
トランプ米大統領は、イラン国民や反体制派に対して体制転覆を呼びかけている。独立した主権国家の体制を転覆させようとする行為は、中東および世界の平和に深刻な影響をもたらすことは明らかである。さらに、アメリカ軍の誤爆により多数の児童が犠牲になる事態も発生しており、人道上も許されるものではない。イランはペルシャ湾各地の米軍基地への報復攻撃に出ており、周辺国を巻き込んだ長期的な泥沼の戦争に突入する可能性もある。
米国とイスラエルは、直ちに軍事行動を中止するべきである。同時にイランもIAEAの査察を受け入れ、核開発を中止し、核利用を民生目的に限定するべきである。
こうした事態に対して、日本政府は「イランは核兵器開発および地域を不安定化させる行動をやめるべきだ」と、イランへの批判にのみ終始し、アメリカとイスラエルの軍事行動を批判していない。ロシアのウクライナ侵攻について批判し、支援してきたことと大いなる矛盾を生んでいる。
日本政府として、アメリカとイスラエルによる国際法違反の先制攻撃を明確に批判し、平和的・外交的解決を強く求めるべきである。
生命と健康を守る医師・歯科医師の団体として、アメリカとイスラエルによるイランへの先制攻撃に断固として抗議し、攻撃の即時中止を求める。
- 2026.03.26 アメリカとイスラエルによるイランヘの攻撃に強く抗議する
イスラエル国首相 ベンヤミン・ネタニヤフ殿
駐日イスラエル大使 ギラッド・コーヘン殿千葉県保険医協会
会長 岡野 久核問題の外交的解決をめぐり、アメリカとイランで協議が続いていた最中の2月28 日、アメリカとイスラエルはイランヘの攻撃を開始した。また、イランの最高権力者の座にあったハメネイ師を殺害した。
外交による決着を待たず、核協議からわずか2日後の大規模軍事攻撃の開始は、これまでの外交努力を無にするものであるばかりか、国連憲章と国際法違反の先制攻撃であり、許されない暴挙である。また、主権国家の指導者の一方的な殺害は、いかなる理由があろうとも許されない。
トランプ米大統領は、イラン国民や反体制派に対して体制転覆を呼びかけている。独立した主権国家の体制を転覆させようとする行為は、中東および世界の平和に深刻な影響をもたらすことは明らかである。さらに、アメリカ軍の誤爆により多数の児童が犠牲になる事態も発生しており、人道上も許されるものではない。イランはペルシャ湾各地の米軍基地への報復攻撃に出ており、周辺国を巻き込んだ長期的な泥沼の戦争に突入する可能性もある。
米国とイスラエルは、直ちに軍事行動を中止するべきである。同時にイランもIAEAの査察を受け入れ、核開発を中止し、核利用を民生目的に限定するべきである。
生命と健康を守る医師・歯科医師の団体として、アメリカとイスラエルによるイランへの先制攻撃に断固として抗議し、攻撃の即時中止を求める。
- 2026.03.26 アメリカとイスラエルによるイランヘの攻撃に強く抗議する
アメリカ合衆国大統領 ドナルド・トランプ殿
駐日アメリカ合衆国大使 ジョージ・グラス殿千葉県保険医協会
会長 岡野 久核問題の外交的解決をめぐり、アメリカとイランで協議が続いていた最中の2月28 日、アメリカとイスラエルはイランヘの攻撃を開始した。また、イランの最高権力者の座にあったハメネイ師を殺害した。
外交による決着を待たず、核協議からわずか2日後の大規模軍事攻撃の開始は、これまでの外交努力を無にするものであるばかりか、国連憲章と国際法違反の先制攻撃であり、許されない暴挙である。また、主権国家の指導者の一方的な殺害は、いかなる理由があろうとも許されない。
トランプ米大統領は、イラン国民や反体制派に対して体制転覆を呼びかけている。独立した主権国家の体制を転覆させようとする行為は、中東および世界の平和に深刻な影響をもたらすことは明らかである。さらに、アメリカ軍の誤爆により多数の児童が犠牲になる事態も発生しており、人道上も許されるものではない。イランはペルシャ湾各地の米軍基地への報復攻撃に出ており、周辺国を巻き込んだ長期的な泥沼の戦争に突入する可能性もある。
米国とイスラエルは、直ちに軍事行動を中止するべきである。同時にイランもIAEAの査察を受け入れ、核開発を中止し、核利用を民生目的に限定するべきである。
生命と健康を守る医師・歯科医師の団体として、アメリカとイスラエルによるイランへの先制攻撃に断固として抗議し、攻撃の即時中止を求める。
- 2026.03.26 千葉県薬務課へ医療資材不足に対し、緊急対応を要請
千葉県知事 熊谷 俊人 様
千葉県健康福祉部薬務課長 様千葉県保険医協会
会長 岡野 宏原油不足に伴う医療用資材の不足に対し、
患者の命、地域医療を守るための緊急対応を求めます前略
貴職におかれましては、国民の生命と暮らしを守るため、日夜国政の重責を果たされていることに心より敬意を表します。
本会は、県内4,200名の医科・歯科保険医会員で組織する団体です。保険医の経営と権利を守るとともに、国民医療の充実をめざして活動しております。
この度の中東情勢による原油不足に伴い、石油由来の製品が幅広く使われている医療現場に影響が出始めています。
医療機関で汎用する医療用手袋、ディスポーザブルのガウンは安心・安全な医療を提供するために不可欠であり、点滴バッグ、注射器、カテーテル、透析膜、抗生物質などが不足となれば、患者の命に直結します。
既に一部の医療用資材の流通に影響が出始めております。長年続く医薬品不足も一向に改善しておらず、医療機関経営が改善しない中で医療資材の価格高騰となれば、適切な医療の提供に支障が生じます。
貴職におかれましては年度末でご多忙な時期で誠に恐縮ではございますが、こうした状況を鑑み県内医療機関への医療用資材を安定供給し、安心して診療が継続できるよう、下記2点を緊急要望いたします。
何卒、速やかなご対応をお願い申し上げます。早々
記
一、医療機関で汎用する医療用手袋、ディスポーザブルのガウンは安心・安全な医療を提供するために不可欠な資材です。県として県内の医療機関に必要な医療用資材・医薬品の確保および備蓄の放出をお願いいたします。
一、医療資材の価格高騰や流通停滞に対し、県としての対策と医療機関への補助に加えて、国に対し速やかな改善を要請してください。
以上
- 2026.03.07 HPVワクチン普及に取り組む3団体による共同声明 「接種率50%で高止まりの現実――勧奨再開から4年、HPVワクチンの課題と展望」
ちば HPV zero プロジェクト(甲賀かをり)
みんパピ!みんなで知ろう HPV プロジェクト(稲葉可奈子)
守れる命を守る会(石渡勇)子宮頸がんはワクチンで予防が可能ながんです。しかし、その予防の機会は自動的に守られるものではありません。HPV ワクチンの積極的勧奨が再開してから間もなく 4 年、世界標準である 9 価ワクチンが定期接種として導入されてから3年が経とうとしています。
それにもかかわらず、接種率は依然として 50%前後で高止まりしています。
国際女性デーにあたり、私たち HPV ワクチン普及に取り組む 3 団体は、女性が子宮頸がんから自らの命と健康を守るため、次世代により確かな未来を手渡すために必要な情報と知識を改めて共有します。
- HPV ワクチンは世界での導入から今年で20 年を迎える、効果・安全性ともに極めて高いことが証明されたワクチンです。
- HPV ワクチンは小学 6 年生から接種できます。最新のエビデンスでは、早期に接種すれば 1 回でも 2 回以上接種した場合と同等のがん予防効果があることが確認されています。小6になったらまずは 1 回を速やかに接種しましょう。
- 定期接種として無料で接種できるのは高校 1 年生の 3 月末までです。現在高校 1 年生の方は今月中に接種し、機会を逃さないようにしてください。16 歳以上の方は保護者の同意書がなくても接種できます。
- 1997 年 4 月 2 日〜2008 年 4 月 1 日生まれ(17 歳〜28 歳)で未接種の方に対する方への無料接種(キャッチアップ接種)は今月末(2026 年 3 月)で終了します。安全で効果の高いワクチンを接種してがんから身を守ることは全ての女性の権利です。権利を用いましょう。
- 接種率は 50%前後で高止まりしています。ワクチンと両輪の関係にある検診受診率も50%弱で横ばいです。諸外国では男子も定期接種の対象で、かつ 9 価ワクチンでの接種が一般的です。メディアの皆様につきましては、子宮頸がん予防の現状と課題について、引き続き報道を続けることをお願い申し上げます。
以上
- 2026.01.09 令和7年度一般会計補正予算事業の速やかな実施、 令和8年度予算策定で医療機関への継続的財政措置を
千葉県知事 熊谷 俊人 殿
千葉県保険医協会
会長 岡野 久
税経労務対策部長 森下 尚吾貴職におかれましては、千葉県民の健康増進、医療・歯科医療の確保のために尽力しておられることに敬意を表します。
当会は、県内4,206名の会員で構成する医科、歯科の保険医の団体として、保険医療の充実、県民の健康向上のための様々な活動に取り組んでいます。
25年12月24日、診療報酬の改定率は+3.09%となりました。うち賃上げ分+1.70%、物価分+0.76%とされています。しかし、地域の医療機関の実情をみるとプラス改定とはいえ、不十分なものであると言わざるを得ません。全国保険医団体連合会や病院団体は、少なくとも10%以上のプラス改定を求めていたところです。
当会で取り組んだ医師・歯科医師要請署名には「物価高騰、人件費高騰により経営が厳しい状況です。診療報酬の引き上げを強く希望いたします」、「50年の長い間ご通院頂いた患者さん方も亡くなられたり、ご高齢で通院出来ない上、変な保険証改定や制度でさらに口腔内が悪化しております。担当歯科医師も最新の制度に合わず、1年以内に閉院を予定しています。医療崩壊残念!」など切実な声が寄せられ、閉院や廃院を考える医療機関も多く、苦しい経営状況が見えます。
重点支援地方交付金を用いて、これまで多くの自治体で医療機関への支援金、助成金が措置されてきたことは、医療機関と地域医療の支えとなっています。医療機関を取り巻く昨今の厳しい状況と著しく不十分な今回の診療報酬改定を踏まえると、引き続き、支援や助成の実施と対象範囲、規模の拡充が必要です。
千葉県におかれましては、25年12月23日に補正予算を編成し専決処分を行いました。
重点支援地方交付金を活用し早急に病院・診療所の別、医科・歯科の別を問わず医療機関に対する支援を実施していただきますよう、下記の通り要望いたします。記
- 令和7年度一般会計補正予算における事業について、千葉県内全ての医療機関を対象に迅速かつ簡便な手続きで実施すること。
- 令和8年度当初予算を策定するにおいて、千葉県内全ての医療機関を対象に県独自の補助金制度を設け、支援を継続すること。
以上
- 2026.01.15 急騰する歯科鋳造用金銀パラジウム合金の保険償還価格を 緊急改定することを強く求める
厚生労働大臣 上野 賢一郎 殿
千葉県保険医協会
会長 岡野 久
保険部長 石毛 清雄昨今の金・銀の相場価格の高騰を受け、歯科鋳造用金銀パラジウム合金(金パラ)の価格も急上昇し、歯科医療現場は深刻な事態に陥っている。
メーカーにより価格差はあるものの、2026年1月5日時点で、とあるメーカーの金パラは30g税込み169,840円にまで高騰している。1gあたり5,661円で、保険償還価格は1g3,802円のため、グラム当たり1,859円の大幅な「逆ザヤ」が発生している。
大臼歯の金属冠を作製する場合、約3.5gの金パラを使う。金属代だけで19,813円かかるが、保険で償還される金属代は13,307円、歯科医院が6,506円もの大幅な持ち出しとなる。
厚生労働省は価格高騰に左右されない非金属歯冠修復の適用を拡大させてきた。
しかしCADCAM冠や高強度レジンブリッジなど、非金属材料による歯冠修復・欠損補綴はすべてのケースに適用できるわけではなく、歯科保険医は大幅な赤字を抱えることになっても金パラを使わざるを得ないケースが多く発生している。
非金属歯冠修復の適用拡大では対処できないケースも存在するのが現実だ。そこにこの間の価格急騰である。3月には随時改定、6月には基準材料価格改定を控えているが、もともと低診療報酬に苦しんでいる歯科保険医も多く、今回の大幅な「逆ザヤ」でさらに大変な苦境に陥っている。3月まで待つ余裕などない。
現在、経営体力のない歯科医院は倒産の危機にある。現状を放置してはならない。2022年5月のウクライナ危機の際と同様に、今回も保険償還価格の緊急改定を行うよう強く求める。
- 2025.12.29 【談話】医療機関の厳しい経営実態に配慮しない改定率に抗議する
地域医療の崩壊を食い止めるため、10%以上プラス改定を強く求める
千葉県保険医協会
会 長 岡野 久厚生労働省は 12 月 24日、2026年度診療報酬改定を発表した。「本体」部分を3.09%、「薬価等」を-0.8%、全体で+2.22%のプラス改定となった。本体部分のプラス改定は協会・保団連や多くの医療団体の粘り強い働きかけにより1996 年以来30年ぶりの水準へとつながったと一定評価されるが、この間の物価人件費の上昇や24年度改定で減収に追い込まれ厳しい医院経営状況を補う改定率にはなっておらず、医療界が求めてきた10%以上の引上げとは程遠い内容となっている。当会は医療機関の厳しい実態に配慮しない2026年度改定に抗議すると共に、地域医療の崩壊を食い止めるため、期中を含めた更なる改定を強く求めるものである。
■「賃上げ対応+1.07%」でも、人事院勧告(2025 年度)ベアに見合わず
本体部分 3.09%の内訳として、「賃上げ対応」に+1.07%、今後 2 年間の「物価対応分」に+0.76%、過去2 年間の「経営環境の悪化緊急対応分」に+0.44%、「入院時食費・光熱水費分」に+0.09%、 「後発医薬品、処方箋料等・在宅医療関係の適正化、長期処方・リフィル処方の取組み強化」は▲0.15%、 それ以外の 「政策改定」(使途を限定しない分) に+0.25%、薬価▲0.86%、材料価格で▲0.01%の計▲0.87%、全体で+2.22%となった。中でも「賃上げ対応」に+1.07%をあて、26 年度、27 年度でそれぞれ 3.2%分のベースアップ(看護補助者・事務職員は同 5.7%)を支援するとされているが、それでも人事院の給与勧告(2025 年)の3.62%よりも低い。
今でも医療関係職種(医師、歯科医師除く)の月給与平均(2024 年度)は産業全体を 5%弱下回っており、このままでは離職の抑制、人材確保は困難である。少なくとも 10%程度の賃上げが可能となるよう、財源の抜本的な上乗せが急がれる。
■届出制ではなく、すべての医療機関で賃上げ可能とする基本報酬引き上げを
また、煩雑な事務を要するため、ベースアップ評価料を届け出ている医療機関は、医科診療所の4割、歯科診療所の3割半ばに留まっており、届け出による算定を前提とせず、すべての医療機関(医療従事者)において賃上げが可能となるよう、 「賃上げ対応」は初診料、再診料、入院基本料など基本報酬の引き上げで行うべきである。
■医療機関の閉院・廃止が加速、医療過疎・無医、無歯科医地区拡大の恐れ
今回の使途を限定しない「政策改定」は+0.25%であるが、「後発品等適性化・効率化」は▲0.15%であり、わずか+0.1%の財源によって疲弊した医療機関の経営悪化を改善は望めず、医科診療所においては実質マイナス改定となることが危惧される。このままでは地域の社会資源である医療機関の閉院・廃止が加速し、医療過疎・無医、無歯科医地区が拡大する恐れがある。当会は2026年診療報酬改定に抗議するとともに、更なる10%以上の改定を求めるものである。
以上
- 2025.07.24 医療制度改定に関する基本的な転換を求める
厚生労働大臣 福岡 資麿殿
千葉県保険医協会
1.医療費総額の引き上げを前提とした制度設計への転換を
現行制度は、根拠のない医療費亡国論に基づき 医療費抑制背策が継続され 今や医療機関の閉院や倒産が相次ぎ地域医療崩壊を迎えています。これでは質の高い医療の継続が困難です。診療報酬は医療の質に直結する原資となるものです。医療の高度化や高齢化率の増加のもとでは 医療費総額の引き上げを前提とし、「必要な医療が、必要なだけ提供できる」制度への根本的転換が必要です。
2.患者対応数の増加に伴うペナルティ点数設定や施設基準設定の見直しへ
現場では、患者数の増加や需要の高まりに応じて努力を重ねても、診療報酬収入が一定数を超えると逆に減算される制度が存在します。これは「まじめに診療するほど損をする」という逆インセンティブであり、医療提供体制の維持を困難にします。施設基準も一定必要ではありますが 改定のたびに算定要件が変わり厳しくなる等、医療費抑制と政策誘導的傾向が見受けられます。ペナルティ的に根拠なく算定要件を変える事は診療報酬のあり方としてふさわしくありません。不正な算定請求に対しては 別途 対応すべきものと思われます。
3.診療報酬における「落とし穴」のような制度運用の是正を
医学管理等に代表される「Aを算定したらBは不可」などの複雑な組み合わせ制限が多数存在し、結果的に適切な診療を行っても「取りこぼし」や算定不能が生じるなど、医療機関にペナルティを課すような運用になっています。かかりつけ医の慢性疾患等の医学管理や在宅医療推進にもブレーキになっております。 患者の誤解も生むこともあり患者との信頼関係も損ないかねません。医療行為の本質に沿った、シンプルで整合性ある効率的でやりがいを感じられる診療報酬評価体系への見直しを求めます。
4.政策誘導型点数の見直しと医師の裁量権の尊重へ
例えば、生活習慣病管理料では、療養計画書の作成 患者署名やガイドライン遵守の義務化など、多くの診療制限を付け(その上大幅な減点)診療内容への過剰な介入が制度化されています。これにより医師の裁量権が著しく狭まり、本来の医学的判断に基づく柔軟な診療が難しくなっています。真面目に複数疾患を診るほど減算になるのでは モチベーションも保てず地域医療充実に繋がりません。即刻 高血圧 糖尿病 脂質異常症の3疾患を特定疾患に戻し元の点数設定とすべきです。
5.コロナ禍での教訓を生かし人権、人命重視の新興感染症対策を
コロナ禍では何とか患者国民の協力や医療現場の頑張りで乗り切り、医療の大切さが広まりました。ところが現在は手の平を返すように、病床削減を推奨し感染症対応の点数を大幅に下げています。コロナ禍での医療がどうであったか、疫学的・科学的にしっかり総括し、新たな感染症に対応可能な体制の構築と、喫緊として感染対策に必要充分な報酬を求めます。
6、療養の給付と関係ない点数は撤回し初再診料の大幅な増点を
今回、ベースアップ評価料という医療機関従事者の賃金ベースアップの為の新たな点数が設定されました。しかし、事務職員が対象外になるなど、全職種が対象ではなく様々な不合理な算定要件があります。一方の医療DX関連点数も医療機関の体制状況によって点数も変わり、患者負担も変わるなど混乱をもたらしています。これらの点数は直ちに廃止し、その財源を初再診料中心とした基本技術料の上乗せで対応すべきです。
-
2025.05.05
地域の入院医療機関は崩壊寸前!待ったなし!
直ちに財政出動し、診療報酬の大幅引き上げを求める 内閣総理大臣 石破 茂 殿
財 務 大 臣 加藤 勝信 殿
厚生労働大臣 福岡 資麿 殿千葉県保険医協会 会長 岡野 久
昨今続く円安や物価・光熱費高騰への対応により、医療機関の経営に大きな影響を及ぼしています。医療提供に必要な看護師など確保に奔走しているが、その不足は限界に達し、医療崩壊の危機が目前に迫っています。今の日本の医療は看護師や介護職員のやりがいと責任感で支えられており、政府はそれに甘んじ、経営の原資である診療報酬を長年にわたって著しく抑制しています。医療従事者は重労働低賃金により、疲弊し、力尽き、現場から去っていくばかりです。
とりわけ入院医療機関は病床利用率が 100%を超えても赤字となるなど、このままでは運転資金が枯渇し、借入金も払えずに経営が破綻し、地域の入院施設は崩壊寸前で待ったなしです。
当会が加盟する全国保険医団体連合会が2月に実施した「物価高騰に関する医療機関の緊急影響調査」(4,658 医療機関が回答)では、診療報酬改定によって、「収入が下がった」(65.5%)、「光熱費・材料費などが補填できていない」(91.8%)、「人件費が補填できていない」(90.3%)という状況であり、入院医療機関は、技術の進歩に追いつくためにも医療機器や建物の更新などに投資する必要ですが、設備更新の原資がない状況となっています。
一方、2023 年度法人統計によると、企業の内部留保は過去最大の 600 兆 9,857 億円、計上利益は 76.3 兆円、配当金は 32.5 兆円と過去最大となっています。大企業に応分の負担を求めるだけで社会保障費の財源は十分に確保できます。
そもそも国民の命と暮らし、健康を守ることこそ、政府の責務です。社会保障への支出は、経済波及効果も高く、地域の活性化を促し、日本経済を押し上げる効果を有しています。大企業に応分の負担を求めて、崩壊の危機に瀕している医療・介護をはじめとした社会保障に十分な財政投入を行うべきです。こうしたことから、当会は下記の事項の実現を強く求めるものである。
記
1.医療従事者・介護従事者の賃金を民間企業と同等水準に引き上げるとともに、医業経営が継続できるよう、次回改定を待たず医科・歯科の診療報酬・介護報酬を 10%以上引き上げること。
2.入院時食事療養費及び入院時生活療養費については、食材費・人件費の高騰分を患者負担にせず、保険給付分を増額すること。
3. 診療報酬・介護報酬引き上げと同時に患者負担や利用者負担の軽減を実施すること。
以上
- 2025.04.17 全ての被保険者へ申請によらず資格確認書発行を求めます
千葉県各市町村長 各位
国民健康保険ご担当者 様貴職におかれましては、日頃の保険医療行政に対するご尽力に敬意を表します。
当会は県内の開業医師・歯科医師4,250人の会員を擁する保険医の団体で、国民医療の発展を目指し、様々な事業に取り組んでいます。
さて、昨年6月に健康保険証の廃止などを定めた改定マイナンバー法が成立し、同年12月22日の閣議決定(マイナンバー法の一部改正)により、令和6年12月2日以降の「被保険者証」は発行されなくなりました。これに伴い、同日以降の新規被保険者等でマイナ保険証の登録をされていない方には、「資格確認書」が交付されることになります。
2023年4月1日に医療機関等の原則義務化された「オンライン資格確認システム」ですがあまりにも拙速に導入されたため、未だにトラブルが続いております。当会で2025年1月に行ったマイナ保険証資格確認のトラブル調査でも7 割の医療機関で「トラブルがあった」と回答があり、マイナ保険証による誤登録や資格無効と表示されるトラブルには8 割が持ち合わせていた現行の健康保険証で資格確認したと述べています。また、今後マイナンバーカードや電子証明書の有効期限切れを迎える被保険者が多く発生するため、更にエラー増えることが予想されます。また、医療現場においてトラブル対応に追われ、これまで以上に混乱することが見込まれます。
そうした状況を踏まえ、厚労省は4月3日付で「後期高齢者に係る資格確認書の暫定運用の継続について」務連絡を発出。本年7月 31 日に、後期高齢者医療制度の発行済みの被保険者証が有効期限を迎え、資格確認書を希望する方からの申請が市町村に集中する恐れがあると指摘。令和8年8月の年次更新までの間、マイナ保険証の有無にかかわらず、職権で全ての被保険者に資格確認書発行を継続するとの決定を示しました。
国民健康保険の被保険者においても同様の有効期限を迎え、資格確認書を希望する方からの申請が市町村に集中する恐れがあります。国民が安心して医療が受けられるよう、後期高齢者医療制度と同じく、2025年8月1日以降、「資格確認書」を全ての被保険者に本人の申請によらず交付するよう、強く要請いたします。
尚、これまでも国民健康保険の被保険者でマイナンバーカードでの受診等が困難な配慮が必要な方(ご高齢の方、障害をお持ちの方など)は、資格確認書の交付を申請した方はマイナ保険証と資格確認書の二枚持ちが可能としています。当方の上記要請を踏まえ、貴自治体のご見解及びマイナ保険証の利用状況等を2025年4月30日(水)までに同封のアンケート用紙でご回答を賜りますよう、重ねてお願い申し上げます。
以上
-
2025.02.25
高額療養費制度の「見直し」ではなく撤回を
高額療養費制度、現役世代でも長期利用が4割 ~命綱を断ち切るようなことはやめて治療できる制度を~
患者が支払う医療費負担限度額(高額療養費制度)を今年8月から段階的に引き上げる「見直し」について、2025年政府予算案に盛り込まれ、国会での審議が行われています。
今回の負担限度額引き上げはすべての年代、すべての所得階層が対象とされており、文字通り高額療養費制度を利用する1250万人全員に大打撃となります。その引き上げ額も70歳未満の現役世代の年収650万円から770万円の階層では、最終的に1.7倍(2027年8月から)、5万円もの大幅な負担増です。21日の日経新聞によると、医療費の1カ月あたりの患者負担に上限を設ける「高額療養費制度」の利用者を分析した東大の調査結果を示し、現役世代でも4割は長期治療の人であったことを報じています。高額療養費制度は、家計に対する医療費の自己負担が過重なものとならないよう、医療費の自己負担に一定の歯止めを設けるもので、特に長期療養する場合には、直近12カ月以内に3回、自己負担の限度額に達した場合、4回目から限度額を下げる「多数回該当」という仕組みを導入し、万一の大病でも安心して治療が継続できる命綱をとなっています。
全国保険医団体連合会が子どもをもつがん患者の団体「キャンサーペアレンツ」有志と共同で行った調査では、半数が病気で収入が減る上に、治療(年50万~100万円が4割)と子育てにお金がかかり、現状でも家計は厳しい。これ以上医療費の負担が増えれば、5割が「治療中断」6割が「治療回数減」を考えると回答しました。子どもの進路変更も検討しなければならない状況に追い込まれるとの回答も5割に及んでいます。高額療養費制度は、がん患者をはじめ重篤な患者にとってまさに命綱であり、今回の制度「見直し」は、それを断ち切るに等しいものです。また、高額療養費制度を利用したことがない国民であっても、思いがけず大病を患い高額な医療費を負担する必要が生じることはどの世代にも起こり得ます。
厚労省は、今回の制度「見直し」を決定するにあたり制度利用者の収入減少、医療費支出、受診抑制を含む影響など、実態調査をまったく実施していません。患者団体などの声に押されて、福岡厚労大臣は21日の衆院予算委員会で、上限引き上げによって見込む医療費削減額のうち受診控えによるものが1950億円との試算を示しました。そもそも重篤な疾患で治療を継続している患者にさらなる負担を強いて、財源を捻出するという手法そのものが社会保障の概念とは相いれないものであり、公的医療保険の仕組みを根幹から突き崩すものです。
全世代に打撃となる高額療養費制度の「見直し」は直ちに撤回すべきです。
以上
-
2024.12.23
オンライン資格確認義務不存在確認等請求訴訟
東京地裁(岡田幸人裁判長)の不当判決に抗議する 千葉協会からも164人が原告として加わった「オンライン資格確認義務不存在確認等請求訴訟」の判決が、11月28日東京地方裁判所(岡田幸人裁判長)で言い渡され、原告の請求を棄却する『不当判決』を下した。
◆療養の給付(健康保険法63条1項)には『資格確認』についての記載はない
原告は、保険医療機関にオンライン資格確認を療養担当規則で義務付けたのは、健康保険法70条1項による授権の範囲を超えているとして、違憲無効であるとしたが、判決文では健康保険法70条1項が「療養の給付を『担当』しなければならない」としているのは受給資格の確認を省令等に委任していることが明確な児童福祉法21条や生活保護法50条1項等が「医療を担当しなければならない」としていることと同様であるとした。
しかし、療養の給付に関しては健康保険法63条1項において、具体的医療サービスである診察、薬剤処方、処置手術、他細目が限定して規定されており、その中には『資格確認』についての記載はない。医療給付を『担当』するという規定の中に『オンライン資格確認』まで含まれるというのは乱暴な法解釈である。
そもそも医療給付を受領する資格の確認の事務は保険者の当然の義務であり、被保険者も一旦住民登録等の正規の手続きをすれば健康保険証が自動的に送られ、被保険者の診療に先立つ当然の前提条件とされてきたものでしかない。これまで療養の給付に関してオンライン資格確認の様に支障を来すことはなかった。
◆閣議決定による違法なオンライン資格確認義務化について合理的な説明できず
今回の判決で違法な閣議決定されたオンライン資格確認義務化について、裁判長は原告の訴えについて合理的な否定もせずに(できず)、国の主張をそのまま採用しており、その判断は不当であるといわざるを得ない。
また、原告が平成25年最判を援用し、「委任命令によって制約されるべき権利利益の性質やこれに対する制約の範囲及び程度が大きいことに鑑みそれとの相関関係において、必要とされる授権規定の明確性の程度がより高くなる」と主張したことについて、『オンライン資格確認義務化は診療行為そのものを規制しない』、『免除規定がある』、『財政支援が行われている』を挙げて、本件に妥当しないとした。
◆判決は厚労大臣の裁量権を根拠無く広く認めるもので、現場感覚からかけ離れたもの
この論拠として、医療機関が受ける制約に比べて、オンライン資格確認の導入で得られる利点の方が大きいと根拠もなく断定した。
理由として『過誤請求ないし不正請求を防ぐことが相当程度期待し得る』、『情報共有等で医療の質の向上も期待できる』などを挙げている。医療DX行程表に示すインフラ整備が不十分である状況を顧みずに、拙速に閣議決定だけで進め、厚労大臣の裁量権を根拠無く広く認めることは現場感覚からかけ離れたものであると言わざるを得ない。更に、原告が示したトラブル事例や廃業を余儀なくされた事例について、「特定の団体内の意見」「回答率も必ずしも高くはない」と調査結果を直視しない姿勢は、国に忖度した不当なもので到底容認できるものではない。
◆拙速なオンライン資格確認義務化は国民の受療権や医療アクセスを侵害する
千葉協会は、今後控訴審においてもオンライン資格確認義務化による医療機関の権利利益の制約が甚大であることを主張し、同時に拙速に進めるマイナ保険証の不合理性を指摘し、国民の受療権や医療アクセスが侵害されないようなシステム構築を求めていく。当面は、各保険者に資格確認書を全被保険者に発行するよう要請する。
以上
- 2024.10.17 日本被団協のノーベル平和賞受賞をお祝いします
2024 年のノーベル平和賞を日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が受 賞されました。私たち千葉県保険医協会は、「核戦争の防止と核兵器廃絶が現代 に生きる医師の社会的責任」として、 署名や講演会の取り組みを行ってきた団体 として、心よりお祝いを申し上げます。
ノーベル賞委員会は、その授賞理由を、「核兵器のない世界を実現するための 努力と、核兵器が二度と使用されてはならないことを証言によって示してきた こと」を評価し、そうした活動を通じて「核兵器の使用は道徳的に容認できない という強力な国際規範」=「核のタブー」の形成に貢献してきたことを挙げてい ます。また、被爆者の方々が、「筆舌に尽くしがたいものを描写し、考えられないこ とを考え、理解を超えた苦痛を何とか理解する手助け」し、「肉体的な苦しみと 悲痛な記憶にもかかわらず、自らの経験を平和への希望と約束を育むために用 いることを選んだ」として、その証言活動を高く評価しています。 私たちもこの崇高な授賞理由を心にしっかりと刻み、この国際規範の一層の 形成に寄与したいと思います。
受賞の瞬間に、広島の会見場には被団協 ・ 箕牧代表委員と高校生平和大使のみ なさんが同席していました。被爆者の方々の「証言」と「経験」がおそらく引き 継がれているのでしょう。 その広がりはまだ、 わずかなものかもしれませんが、 確実に新たな世代に、メッセージとして受け継がれていくことと思います。
「核のタブーは人類にとっての平和な未来の前提条件」とノーベル賞委員会 は明言しました。今回の被団協の平和賞受賞が、この「平和な未来の前提条件」 の拡大を大きく促すことを期待したいと思います。
- 2024.10.13 今次診療報酬改定の不合理是正と速やかな期中改定を求める
- 内閣総理大臣 石破 茂 殿
厚生労働大臣 福岡 資麿 殿●抑制ありきの低医療費政策の転換を強く求める
2024 年度診療報酬改定は医療サービスの質の向上や医学的根拠よりも、財務省の意向で医療費抑 制政策が優先された大変不合理なものであった。改定率は本体+0.88%のうち使途の限定されない 財源は+0.18%に限られた上、後に述べる3疾患に対する医学管理料の適正化等で-0.25%とされ てしまった。
また投薬、検査等の広範な分野で汎用点数が引き下げられ、医科内科診療所を中心に 実質マイナス改定であった。診療報酬は言うまでもなく医療機関の経営原資のみならず、社会保障 として患者の受ける医療や介護の水準を決定付けるものである。低医療費政策は患者に低水準の医 療を押し付けることと同義である。
現場を無視した低医療費政策の即時転換を求める。
●諸物価高騰への対応と更なる賃上げのために基本診療料の大幅引き上げを求める
2024 年度診療報酬改定では「賃上げ」への対応として初・再診料等、入院基本料等の基本診療 料がわずかに引き上げになったが、そもそもこれまで医療機関の経営原資である基本診療料が低す ぎたことが根本問題であり、「賃上げ」どころか今般の物価高騰への対応にも足りず医療現場は窮 状に喘いでいる。
諸物価高騰等への対応のため、一刻も早く基本診療料の大幅な引き上げを行い、 医療機関が安心して診療できる体制を構築することを求める。
●不合理極まりない高血圧、脂質異常症、糖尿病の生活習慣病管理料への強制誘導
2024 年度診療報酬改定で特定疾患療養管理料の対象から高血圧、脂質異常症、糖尿病の3疾病 が外れ、受け皿として生活習慣病管理料(Ⅱ)333 点が新設された。同管理料は外来管理加算や特 定疾患処方管理加算が包括されたため、特定疾患療養管理料算定と比較して保団連調査では月 1 回診療で▲13点、月2回診療の場合、▲340点の減額とされている。加えて処方箋料も8点引き下 げられ、内科系診療所経営に大打撃を与えている。
また、千葉県保険医協会が行ったアンケート調査でも、算定要件である患者の同意取得や療養計 画書の説明のため、改定前と比較して診療時間が増加しているにも関わらず、減収となったという 回答が多く寄せられた。アンケート調査では算定要件で診療時間が長くなりスタッフの負担が増え たのに減収を強いられ困惑している医療機関の声が多く寄せられた。 医療現場に無用な混乱と負担 を持ち込んだ責任は重大と言わざるを得ない。
ただちに特定疾患療養管理料の対象から糖尿病、高血圧症、脂質異常症の3疾患を除外すること を速やかに見直し、 さらに改定前同様に生活習慣病管理料と外来管理加算および特定疾患処方管理 加算の併算定を認めることを求める。
以上は改定内容の不合理の一部に過ぎないが、国は期中改定や柔軟な運用なども含め、速やかな 不合理是正を行うべきである。以上
- 2024.10.02 マイナ保険証利用実績が低い施設に不当な圧力をかける個別的な働きかけの中止を求める
厚労省は8月30日に開催した第 181回社会保障審議会医療保険部会で、マイナ保険証の さらなる利用促進の取り組みについて追加の提案を行った。内容は、マイナ保険証の利用実 績が低い医療機関・薬局に対する個別アプローチと、マイナ保険証を基本とする仕組みへの 円滑な移行を見据えた周知広報であり、さらなる利用促進に向けて梃入れを図るものとな っている。
5月からの集中取組月間で多くの施設がPR に協力したにもかかわらず、7月時点の利用 実績は11.13%にとどまった。これはPR 不足によるものではなく、患者がマイナ保険証の メリットを実感できず現行の健康保険証による受診を選択したという当然の結果に過ぎな い。本会は、医療機関に利用率低迷の責任を押し付け、不当に圧力をかける推進策に強く抗 議し、即刻中止を求める。
低利用率の施設は「療担違反の恐れ」と威圧
厚労省は提案の中で、利用実績が著しく低い医療機関を取り上げ、「患者がマイナ保険証 を使う機会を奪っている」可能性を示唆し、そうした場合には療養担当規則違反となる危険 性にまで言及した。この指摘に対しては同審議会で、診療側の委員から「威圧的な表現」と 不快感を示す発言が出されたが、まさに医療機関をマイナ保険証推進のツールとして位置 づけ、利用実績の低い施設を障壁とみなす姿勢が表れたもので断じて許されない。また、オ ンライン資格確認によるトラブルが発生する中、患者に10割負担を押しつけないために現 行の健康保険証による受診を勧奨することは診療をスムーズに行う点で合理的であり、利 用促進に反する行為とはいえない。
厚生局からの個別働きかけは不当 PR は義務ではない
また、具体的な働きかけとして、利用実績が著しく低い施設に選定された旨をメール等で 事前通知した上で、厚生局を通じて個別事情を確認することが提案された。厚労省は医療機 関によるPR の状況について「利用促進にあたり困ったことがあるのではないか」と懸念し、 必要な支援を検討しているようだが、問題認識のピントがずれていると言わざるを得ない。 そもそもPR への協力は任意であり、利用実績が上がらないために厚生局から指摘を行う のは不当な圧力だ。診療と無関係の実務負担を強いられる合理的な理由は一切ない。



















