内閣総理大臣 高市 早苗 殿
千葉県保険医協会
会長 岡野 久
核問題の外交的解決をめぐり、アメリカとイランで協議が続いていた最中の2月28日、アメリカとイスラエルはイランヘの攻撃を開始した。また、イランの最高権力者の座にあったハメネイ師を殺害した。
外交による決着を待たず、核協議からわずか2日後の大規模軍事攻撃の開始は、これまでの外交努力を無にするものであるばかりか、国連憲章と国際法違反の先制攻撃であり、許されない暴挙である。また、主権国家の指導者の一方的な殺害は、いかなる理由があろうとも許されない。
トランプ米大統領は、イラン国民や反体制派に対して体制転覆を呼びかけている。独立した主権国家の体制を転覆させようとする行為は、中東および世界の平和に深刻な影響をもたらすことは明らかである。さらに、アメリカ軍の誤爆により多数の児童が犠牲になる事態も発生しており、人道上も許されるものではない。イランはペルシャ湾各地の米軍基地への報復攻撃に出ており、周辺国を巻き込んだ長期的な泥沼の戦争に突入する可能性もある。
米国とイスラエルは、直ちに軍事行動を中止するべきである。同時にイランもIAEAの査察を受け入れ、核開発を中止し、核利用を民生目的に限定するべきである。
こうした事態に対して、日本政府は「イランは核兵器開発および地域を不安定化させる行動をやめるべきだ」と、イランへの批判にのみ終始し、アメリカとイスラエルの軍事行動を批判していない。ロシアのウクライナ侵攻について批判し、支援してきたことと大いなる矛盾を生んでいる。
日本政府として、アメリカとイスラエルによる国際法違反の先制攻撃を明確に批判し、平和的・外交的解決を強く求めるべきである。
生命と健康を守る医師・歯科医師の団体として、アメリカとイスラエルによるイランへの先制攻撃に断固として抗議し、攻撃の即時中止を求める。



















