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協会は3月11日、県庁記者室で会見を開き、「歯科薬剤不足に関する調査」、「千葉県学校健診後治療調査」をまとめ、それぞれ分析・評価を説明した。
会見には、協会から宇佐美宏、武田浩一両副会長、石毛清雄理事、吉川恵子事務局長、事務局が出席。報道機関から、読売、東京、朝日、千葉日報、NHKの5社が出席した。なお会見後、読売新聞が歯科薬剤不足の状況について掲載した。
【学校健診後治療調査は、4面に掲載】
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「薬剤が不足している」9割超
この間、会員から歯科用麻酔薬の入手が困難な状況が続いているとの声や止血剤及び抗菌薬など歯科薬剤全般の供給が滞っているとの訴えが寄せられたため、現状を再度調査した。
今回は前回調査(2024年9月実施)をもとに「止血薬・局所止血薬」の項目を追加。
回答は前回結果と比較して検証した。

協会は歯科薬剤不足調査、学校健診後治療調査を会見で公表した=3月 11 日・千葉県庁
県内全域で不足
歯科薬剤の不足感では、93・5%が「薬剤不足を感じている」と回答。前回調査92・7%と変わらなかった。
開業地による回答の偏在(地域差)は認められなかった。
院内処方・院外処方の割合は、院内処方75・9%(前回82・9%)、院外処方24・1%(前回15・9%)と若干院外処方の割合が増加した。
手元に薬の備蓄がないことを反映している可能性がある。不足している薬剤名について、「麻酔薬」は、オーラ注(155件、全体の82・9%)が最も多い回答であった。麻酔薬は、ほとんどの歯科治療・手術で使用され「治療ができない」という声が多く寄せられた。
オーラ注については、製薬メーカーから製造プログラムに不具合が発生、出荷が限定されており、カートリッジ1.0mLが26年1月28日から同1.8mLが25年12月15日から出荷再開時期見込みが示されたところであるが、アンケートを行った1月26日以降も歯科医療現場に「届かない」という状況が続いていることがわかった。
「解熱鎮痛薬」は、ロキソニン、カロナール、ボルタレンの順に不足しているとの回答であり、「抜歯後の処方薬剤を院外薬局に依頼したところ、欠品していると報告を受け、他の薬剤に変更させられた事がある」との記述も見られた。
「抗菌薬」は、サワシリン、アモキシシリン、フロモックスの順に不足しているとの回答が多かった。24年9月調査と同じ傾向である。
「止血薬」は、スポンゼル不足の指摘が多かった。同薬は26年3月経過措置終了であるが、依然として歯科治療では使用頻度が高い。代用品あっても高価であるため求める声が多く寄せられた。
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歯科薬剤不足に関する調査概要
■調査期間:26 年1月 26 日~2月 20 日
■対象:協会の歯科会員でFAX送信が可能な方
■送信件数:1,935 件
■回答数:208 件(回答率 10.7%)
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安定供給のルール、流通の透明化改善へ
医薬品供給不足は、製薬メーカーの製造中止による出荷停止、原薬製造国からの輸入調達の難化、薬価引き下げによる不採算の医薬品の製造中止など社会的要因による影響が大きい。
厚労省は、医薬品供給不足の問題で「薬機法改正」等整備を進め製薬メーカーなどに対し、報告義務、増産や輸入指示など可能とする制度化等を行っているものの、国内製薬メーカーが余剰な在庫を抱えないため需要に対して余裕の少ない生産供給を行っていること、流通の段階でどこにどの程度医薬品在庫があるか見えにくい状況(医療機関に直接情報が入る体制がないにあることなど解決すべき問題が残っている。
協会は、歯科薬剤不足に関する調査をもとに国やメディアなど国民への理解を求め、安定供給に向けたルール化の徹底、改善等を求めていく。




















